ネットでお店を出店!ECモールや自社ECサイトのメリットデメリット

WEB制作

ネットで物やサービスを販売するために、インターネット上のお店(以下ECサイトと記載)を立ち上げる場合に検討すべき事を伝えます。本記事では、実際にお店を立ち上げる際に「出店方法(場所)をどうするか。」に絞って、各出店場所のメリットやデメリットをお伝えします。

Withコロナで巣ごもり消費が増加し、EC市場の売り上げが抜群に伸びています。一通り記事を読んでまずはECを立ち上げるための準備を整えましょう。

風戸
風戸

数は多くないですが、業界に入って実際に15件程度、ECサイトの制作をサポートさせていただきました。その経験を元に考慮すべきポイントを絞ってお伝えします。

ECサイトを立ち上げるために

お店を立てる場所(出店場所)を決めましょう。大きく分けると、3つのパターンがあります。

1:モールへの出店
2:自社ECを作成して出展(カート型のASPを利用)
3:自社ECを作成して出展(オリジナル)

それぞれの出店方法でのメリットやデメリットを掘り下げていきます。

モールへの出店

Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピング等のモールのスペースを借りてお店を出店します。出店するための土地(サーバー)の準備や設備(お店の仕組みづくり)の準備が不要で、場合によってはお店の内容(ECサイトのデザイン)も不要です。

メリット

・知名度があるので集客が簡単
・信頼度が高い
・”まとめて”や”ついでに”買ってくれる可能性がある

抜群の知名度を誇るので、各モールに参加するだけでお客さんがたくさんやってきます。また、抜群の知名度があるため、ユーザーの信頼度も高く購入につながりやすくなります。(知らないサイトや見た目が怪しいサイトににカードの情報を登録したりするのは抵抗がありそれなりにハードルが高くなります・・。)

また、例えば楽天市場であれば、「お買い物マラソン」のように複数の店舗をまたいで購入することでポイントがたくさん入る。といったように、モール内を回ってもらう(いろいろな店舗で購入してもらう)仕組みを展開しており、まとめて商品を買ってもらうようなキャンペーンに参加することができます。

デメリット

・コストがかかる
・モールには集客できるが、その中で自社を選んでもらう努力が必要
・モールの特徴が前面に出るため自社のブランディングは難しい

モール自体には集客ができますが、そこから自社のお店に来てもらう工夫が必要になります。

例えばモール内への広告を出したり、来店や購入してくれたお客様に対し手厚いフォローを行いお店のファンになってもらう必要があります。

そしてモールに出店するためには手数料がかかります。手数料は出展料や購入に対し、システムの利用料として数%のバックをモールや決済代行会社に払います。

主要なモールとその特徴

主要なモールの特徴をまとめました。
販売する商品やターゲットによって選びましょう。また、出店時や運用にかかるコストも各モールで異なるため、出店時のお店の体力も考慮する必要があります。
※楽天は流通額が大きいのですが、その分出店や集客に関わるコストも大きくかかってくるので注意が必要です。

モール名GOODBAD初期費用(目安)商品登録数カスタマイズ自由度独自ドメイン集客スマホ対応
Amazon集客力と圧倒的な流通網を持つ。ネットリテラシーが高い人が多い。
本・家電・日用品に強い。
男性ユーザーが好む傾向。
デザインがほぼ変更できないため、独自性を出しにくい。単純な価格競争になりやすい。0~4,900円無制限××
楽天市場楽天ポイントによる囲い込み。国内最大級。
アパレル・食品・ファッション・ジュエリーに強い 。
女性ユーザーが好む傾向あり。
コストがかかる。
オプションや楽天内の広告、楽天ページの作り込みなどで、出店以外でもコストが発生しやすい。
初期:60,000円+プラン代金:179,400円〜5000〜無制限×
ヤフーショッピングモールの中では費用が安く、出店のハードルが低い。
DIY系や車関連強い 。
男性ユーザーが好む傾向あり。
出店のハードルが低いため店舗数が3つの中で一番多いが、アクティブユーザーは一番少ないため競争が激しい。無料無制限×

自社ECを作成して出展(カート型のASPを利用)

モールに属さず、自社単独でショップを作成します。出店するための土地(サーバー)は自分で借りて、お店を立てます。立ち上げるお店の内装(ECサイトのデザイン)も必要になります。

「カート型のASP」とは、その名の通り商品カートに関わる部分の仕組みを提供しているサービスです。商品の管理や購入手続きなど、ECサイトの根幹となる部分の仕組みを提供してくれるので、一から自社のショップを作るよりもコストを抑えることができます。

また、専門の制作会社が定期的にメンテナンスをしているため、一から制作するより、セキュリティ面や機能面(バグがない)でも安全・安心です。

メリット

・ECサイトのデザインを自由に組むことができる
・自社のブランディングがしやすい
・購買データが利用しやすい

自社サイトを立ち上げる場合、デザインの制約がなく、ドメイン(ネット上の住所)も自由に設定できるため自社のブランディングをしやすくなります。

また、ECサイト内のユーザーの行動や購買データを把握しやすいため効果的な改善方法やポロモーションを行いやすくなります。
※モールの場合は、カート周りのカスタマイズがほぼ不可能で、正確なデータが見れないケースがあります。

デメリット

・初期構築にある程度知識が必要
・成果が出るまでの集客が大変

モールに比べて、お店の出店準備が大変です。独自のデザインを組めますが、自由度が上がる分WEB制作の知識が必要となってきます。最近はカートのASP側で豊富なテンプレートを用意しているのでハードルは下がってきましたが、凝ったデザインや仕組みを設ける場合は、WEBの制作会社等へ構築を依頼する必要があります。

また、新しくできるお店はもちろん誰も知らない状態でスタートするため、集客に力を入れる必要があります。手っ取り早く知ってもらうためには、GoogleやSNSを使ってお店の広告をだし、ECサイトを知ってもらう必要があります。もちろん広告のコストがかかります。

以上のように、準備や成果が出るまでには、多くのコストをかける必要があります。

主要な自社ECを立ち上げるためのカート型ASPとその特徴

初期構築に予算がかけられない場合は、BASEやSTORES.jpを紹介。その他は大体、ランニングコストが安く、必要な機能が無難にそろっているカラーミーなどで構築するケースが多いです。個人的にはShopifyをいろいろと触ってみたいです。

サービス名GOODBAD初期費用月額費用商品登録数カスタマイズ自由度独自ドメインスマホ対応
カラーミーショップ
販売手数料は無料。場合によっては初期無料のECより安い。テンプレートも豊富。購入者のデータがとりにくい。 過去にデータ流出あり。3,240円900円~

手数料
無料
ほぼ無制限 〇 〇
MakeShop
SEO対策機能や在庫管理機能がある。販売手数料なし。BtoB向けECを作れる機能あり。機能が多い分月額費用が高め。管理画面がわかりにくい。10,000円3,000円~

手数料
無料
1万点 〇 〇 〇
BASE
初期費用無料で開店準備が簡単。インスタと連携しインスタからの集客ができる。販売手数料が高い。売れれば売れるほどコストがかかる。(販売手数料以外にも別途サービス利用料もかかる)無料無料

手数料
3.6%+40円
無制限 〇 〇
STORESWEB制作の専門知識が無くても簡単にショップを立ち上げ可能。簡単に設置できる分、カスタマイズ性が低いのでデザインをカスタマイズすることができない。無料無料or1,980円

手数料5%or3.6%
無制限 〇 〇
Shopify世界でみたときのシェア率がNo1
非常に多機能かつ専用アプリが多くカスタマイズ性が高い。
日本語のドキュメントが少なく、構築に専門知識が必須。詳しい制作会社に構築を依頼する必要がある。 無料約3,194円

手数料
※決済方法により異なる
 無制限 〇 〇 〇

自社ECを作成して出展(オリジナル)

オリジナル(フルスクラッチ)でECサイトを制作します。

1:既存のパッケージでは満たせない機能が複数ある。
2:システム内の管理をすべて自社内で完結させたい。
3:常状況に応じて細かくアップデートをしていきたい。

といった場合に、検討します。

過去にオリジナルECを制作した際は、上記1と3に該当した案件があり専用のECを作成しました。既存のものを使用するより、専門知識や費用、そして開発期間が多くかかるため、特殊な条件がない限りは、既存のECサイトの仕組みを利用することを推奨します。
もちろん、機能によってかわってきますが、期間は半年~、コストは数百万~1千万単位がかかります。

まとめ~ECサイトの適正な出店場所とは~

モールタイプは埋もれやすく(とくに楽天市場)は手数料も多くかかるため、ある程度体力がないと価格競争に巻き込まれやすく厳しいです。ある程度他との差別化ができていたり、初期コスト以外にモール内の広告費用を活用し認知拡大が取れる状態が望ましいです。

スモールスタートでとりあえずネット販売を始めたい!のであれば、まずは「2:自社ECを作成して出展(カート型のASPを利用)」をお勧めします。

その中でも、
初期にある程度コストをかけれるのであれば、「カラーミーショップ
初期コスト押さえたいかつデザインを少しこだわるなら「BASE
初期コスト押さえつつ、デザインもお任せで済ませたいなら「STORES
がよいでしょう。

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